「古民家ももと」は空港からのアクセスがよく、中心街にも車で10分ほどの好立地、大浜にあります。海も自然も近く、石垣島の地元の方々に愛される閑静な人気エリアです。地域に住む方々は温和で明るい気質。そして伝統芸能や地域の祈りがいまだ残り、古き良き石垣島のエネルギーもまとっている地域でもあり、タイミングが合えば青年会の活動や地域のお祭、豊年祭をはじめとする地域行事に参加することができます。

古民家の近くには石垣島の始まりの浜があり、ここに二艘の船が着き石垣島の歴史が始まったとされます。
最近は11世紀〜14世紀の陶器のかけらなどが浜で見つかり考古学の研究者が
この大浜が琉球の歴史 グスク時代に繁栄していたことを表しているというお言葉もいただき、歴史的にも重要な場所のようです。更に、公園なども近くにあったりなど緑あふれる場所が多いのも特徴です。

その集落の中にひっそりと佇むのが『琉球古民家ももと』
昼は風が通り、夜は静かで過ごしやすい。
集落は昔から住む人々に護られているからか、一人で宿泊しても何故か安心感があります。

古民家の特徴

沖縄の伝統建築を基礎に持ち、生活をしながら工夫や修繕を加えられ、大切にされてきたことを感じられるお家です。
沖縄の家屋らしく、外壁があり、中はすぐに覗き込むことはできませんが程よく光が入る息苦しくない外壁。

更に門から入ると小さな庭から裏の勝手口までいけますので、ダイビングや海水浴から帰ってきても道具を外で洗いそのまま勝手口からお風呂場へと入ることができます。

玄関から中に入るとイメージは一転。
古い沖縄家屋では屋根は塞がれて天井がありますが、『ももと』では天井の板が取り外され梁がそのまま見えるので天井が高く、山小屋ロッジのような広い空間が広がっています。

四畳半の畳とリビングのフロア。そして四畳半の裏には裏座があり、荷物置きや本棚としても使用できます。ワンフロアの空間は裏座までぐるっと巡れます。

バス・トイレは別々、洗濯機があるのでしとしと雨や熱帯地域にありがちなスコールでも洗濯に悩まされずにすみ、長期滞在の方も快適です。

キッチンは昔の沖縄の暮らしそのままの作りですが動線がよく、ご飯を作ってすぐにリビングへと運べるのでちょっとしたパーティーや地元の方との飲み会にも不便なく使用できます。
食器類は常備されており、BBQセットもレンタル可能です。

ももとストーリー

天井が高くログハウスのような梁はその昔、大浜村が開拓される際に切り倒された木材です。
切り倒した大浜の村の木を使って開拓者たちは家を作りました。
その家が建て替えになる時に地元の方々が、これは貴重で丈夫な木なので、取っておくと必ず使うときが来る。と大事に保管していたようです。その後、保管されていた材木を持ち主の長浜家が建築される際、使用されたということです。(地元管理人談。)
天井の大きな黒い色の梁がその材木であり、大浜村の歴史と年月を物語っており、まるで地域の守り神のように、歴史あるこの家を支えています。
琉球古民家ももとは1972年に建築され、それは沖縄が本土復帰の年でもあり、沖縄では復帰っ子と呼ばれる世代と同世代ということもなにか面白みと感慨深いものを感じます。

未来の大浜村の再生へ

古民家のリノベーションを行うにあたり、地元の方々に協力をお願いしました。
屋根の修理や内装、そのコーディネートなどは地元の熟練職人のみならず、数名の若手職人も携わってくれました。
地域の高齢者からは『空き家が増えてきた。家は使わないと弱っていくし、大浜村のエネルギーも弱まって衰退してしまう。これから若者が暮らし、また再生してほしい。』という声を頂いております。

ここ『ももと』が良き宿泊の場として活かされることで、滞在される方が喜んでくださり、大浜村をもう一つの心の故郷のように想ってくださる方々に末永く利用していただきたいと望みます。そのような存在の在り方が今後、島の地域の良き古民家再生のモデルの一つとなるのではないかと考えています。
島に戻り、島で生活をしたい。と願う石垣出身の方々にも古民家再生やその管理運営などの職の道として見出してもらえれば、島に帰ってくるきっかけとなるのではないか。という思いもあります。

この地域で暮らした子や孫がまた帰ってきて地元で幸せに暮らしている姿は、地域の望みであり一番の喜びです。
古民家再生を機に石垣島の観光のこれから、を考える上で質の良い観光、ウェルネスツーリズムへの転換のきっかけを担い、島をより良く更に豊かにすることに協働していく。ということも視野に入れてこの仕事に取り組んでいけたらと思っています。